ゾンビさっちゃんのラブ全開!

もうすぐ70歳になる余命宣告を受けたがんサバイバー。 病室でブログを開設!

【あなたに渡したいもの】6 〜生きた証を残す〜

あらためて、一途の曲をまず歌詞と共に聴いていただきたい。聴きながら記事を読んでくださっても良い。


♪ここにおいで

ダウンロードはこちらから→「ここにおいで」

作詞作曲編曲 一途

ここにおいで 話を聞こう
君の痛みを見せて
そばにいよう心弾むまで
悩みに羽をつけよう 君が望むなら

愛を空に放ち
雨に降らす
届け憂いの君の元へ
溢れるまで降り続けよう

ここにおいで 抱きしめよう
君の悲しみもすべて
手を繋ごう心休むまで
道をともに探そう 君が望むなら

言葉にメロディをつけ 
風に乗せて
届け 涙の君の元へ
満たされるまで歌い続けよう

そして日が昇ったら
見つめあい言葉を交わし
花咲くように笑う君を見よう
そして日が沈んだら
世界と隣にいる君に
思いを馳せるよ 祈るように

愛を空に放ち
雨に降らす
届け憂いの君の元へ
溢れるまで降り続けよう

ここにおいで ここにおいで ここにおいで
ここにおいで ここにおいで ここにおいで 

ここにおいで
 
 
この歌詞を読むとわかるんじゃが、この主人公はまさに医療従事者そのもので。山里先輩も、あたしも、ゾクゾクするほど共感できる。

山里先輩は、おそらく、これを聴くたびに鈴木さんがそばにおるような気がしていたんじゃと思う。そしてこの歌に支えられて生きて、天寿を全うしていく。

・・・・・・・・・


2月5日

私はあとどのくらい生きられるのか。再発の兆候はまだない。しかし、患者さんの死を看取れば看取るほど、私の死が近づいている気がしてしまう。いただいた誕生日の花束の香りに包まれて、今日は一途とワインとアニさんの本。 
この本がなぜ私にプレゼントされたのか、わかる気がする。ただただ作者の素直さに惚れる。不思議本なくせに、いやに納得できてしまう。波長があう。今の私は、落ち込んでいる時間はないけん。生きた証を残すため、生まれてきたんやけね。ああ酔った。


3月19日

この孤独感はなんだろう。最近吐き気が続いている。もしかして再発か。アニさんに会いたい。いろいろ聞いてみたい。

3月22日

今日は心が明るい。再発ではなかった。グレーな部分も多かったけど、癌ではなかった。うん。。ホッとした。ただ、、疲れやすいのはなぜだろう。年かな。私は医者になったのに、自分の体のこととなると後回しにしてしまう。これではいけない。

ちょっと旅に出たい。

3月25日

K君が教えてくれたアニさんのブログにハマり中。やっぱりアニさん好き。本よりも生々しいし、深い。何度か読むとわかる記事もあるし、さっぱりわからない記事もある。体がだるい。でもブログのおかげで心は軽くなる。ありがたい。

8月15日

納得。びっくり。でもやっぱり。一途のくまさん。アニさん。スペ患鈴木さん。同じ人やった。私はずっとこの方を追いかけとったんやね。笑けてくる。不思議。もう一度会いたい。会いたいよう。今日の記事はドンピシャ。「許すとは」鈴木さん。私の神様。。私の目に狂いはなかった。

9月13日

とうとうこの日がきちゃった。再発。肺。大腸。ふーーーーーーっ

油断した。。。。。

1年でいい。半年でもいい。生きたい。最期に鈴木さんに会いたい。

あの手紙、手渡しで渡せたら

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のぶさま

美奈です。今日はここまでです。

あの手紙とは、未達の手紙のことだと思います。
切ないです。


これから闘病日記に入ります。。。

鈴木さんとくまさんとアニさんが同じ人であったことを、自然に受け入れたみたいでしたね。それが救いです。

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みぃ様

美奈さんからのメールが、これ以来パッタリと届かなくなっておりましたが、先ほど続きが届きました。山里さんの日記は今回で最後になります。

闘病日記は、あえて省きました。美奈さんからの連絡が途絶えてた理由は、闘病日記の凄まじさに、心がダウンしていたようです。しかし、最後の日記は絶対に届けないといけないと思い、涙をこらえて翻訳したとのことです。

闘病日記は今後の医療のためにか、自分の病状を事細かく書いてあるため、わからない専門用語もたくさんあり、あしからず、テキスト化を断念いたしました。ということでした。

最小限の言葉で書いてあるのは、握力もなくなり、鉛筆を長時間持てなかったため、短くならざるを得なかったようです。3日間かけて書ききってます。最後の文章は、山里さんの声が聞こえてきそうなほどの切なる思いが感じ取れます。

お読みください。そして鈴木さんにお伝えください。

 

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9月10日 

右手が動くうちに

私の人生は何だったか

これで良かったか

人を助ける立場になって

初めてわかったことがある

みんな同じ人間

全ての人が何か一つ

特別な何かを持っている

つまり私もその何かを持っていた

とすれば、それは一途な心だろう

やると決めたことを

必ずやり通す

どんなことがあっても諦めない

私はその心を持っていた


9月11日


私の真の恩師は

技術を教えてくれた先生がたではなく

鈴木さん。本気を気づかせてくれた方。

この方がこの世に存在してくれて

本当に良かった

本当に、良かったです。

私のことを、忘れているかもしれないけど、

あなたの優しさ、強さ、正直さ、素直さは

私にはなかったものでした。

あなた様の言葉からそれを学び、実践し、反省し、次に活かしました。

私は大満足です。


9月12日


恐らく私は今日、死にます。

しかし、この魂は消えません。

それがわかったので怖くありません。

アニブログは、弱者や、病人の気持ちがわかっている「読む薬」です。

たくさんの人が読んで、

たくさんの人が救われて、

たくさんの人が影響を受けて、

たくさんの家族が、友達が、恋人が、

本当の愛を育んでいること思います。

ありがとうございます。

鈴木さん

また会いましょうね


鈴木さん

私の人生を輝かせてくださって

ありがとう ありがとう ありがとう

心からの感謝であふれています。

先に行きますが

もしおいでくれたらば会ってください。

また私を褒めてください

あなた様が退院するときに私にかけてくださった言葉

「山里さんは素晴らしいです。特にそのリーダーシップですね。うん、ほんとこの病院に来れて幸せでした。山里さんに会えて良かった。助けていただいて、ありがとうございました」

深々とお辞儀をする姿が今でも鮮明に思い浮かびます。


「病院に来れて幸せ」


なんて言える人に出会えたことが

私の幸せでした。

幸せな人生を

最高の喜びを

ありがとうございま

 

ここで途切れてます。ボランティアの方も、そのまま点字にしてくださりながらきっと涙されたのではないでしょうか。私はもう、力を使い果たしたようです。脱力中です。でも、やり切った想いはあります。明日はお義母さんの墓前に主人と二人で報告に行こうと思っています。のぶさん、鈴木さんに、このような機会を与えていただいたことに感謝です。

ありがとうございました。

 

美奈

 

・・・・・・・・・

最後が、ありがとうございました。なのか、ありがとうございます。で、さらに続くもだったのか、わかりませんが、最後の最後まで、鈴木さんのことを思っていたことがわかります。最初は、だ、である調なのに、鈴木さんの話題になったら途端にですます調になっています。尊敬の対象であったことが伺えます。

筆を置いて昏睡1時間後、眠るように他界されたとのことです。

山里さんの魂は、今、きっと鈴木さんを守るために動いていらっしゃいますね。鈴木さんがどんな大病を患っても、何度も奇跡を起こして完治していることを考えると、頷けます。山里さんが、天界で動いているとしか思えません。もしかすると、そのために医師になったのかもしれませんね。

鈴木さんと一度出会っただけにもかかわらず、鈴木さんを強く想う人がいる。鈴木さんは愛されます。その受けた愛をまた、自分のお仕事を全うするために、大事に使っているからまた愛されます。

愛の循環といえば良いのでしょうか。

与えられた人は、それに対しお返しをする。たとえ本人でなくても、何かしらの恩返しをしたくなる。

そういう関係を築くことができれば、世の中も明るくなるでしょうに。自殺者は年々増加する一方です。

生きた証を残した山里さんは、日記という形でそれを私たちの心に届けてくれました。私たちは、何を、誰に残せるでしょうか。

・・・・・・・・・


と、このように、オットがみぃちゃんに宛ててメールを書いているが、のぶさんが残したラブ全開の手記は今まさに、私を救っている。

先輩が最後の最後まで鈴木さんのことが大好きで。一途やアニブログや、書籍まで追っかけて、幸せじゃったと思う。

あなたに渡したいもの

という表題じゃが、これは一体誰が何をどうやって渡すのか。

答えは、読んだ人それぞれが、違う何かになるじゃろう。

あなたとは、大切に思う人のことじゃな。

大切に思っている人に、何を渡しておきたいか。

自分がもし、明日、死ぬとしたら、何を渡したいのか。

一度考えてみると良いかもしれん。

何もないことはないはずじゃよ。何かある。

もし、何もなかったらおすすめが一つある。

「笑顔」

じゃ。これ一つで、人の心にはあなたの笑顔の記憶が刻まれる。

すると何が起きるかというと、ことあるごとにあなたの笑顔を思い出すことになる。笑顔は、美しい。人間の脳は、笑顔を平和と認識する動物じゃ。

心が平和になるきっかけをあなたは与えたことになる。

相手は、あなたの笑顔を思い出すたびに、平和になっていく。つまり、周りの人々を大切にし、争いのない世界を牽引していくことになる。

そうやって、ご縁がつながっていき、笑顔が伝播していく。

先輩があたしを可愛いと褒めてくれたおかげで、あたしは甘え上手の可愛いおばあちゃんになれた。娘があたしに死なないでと言ってくれたおかげで、今でも死なんと記事を書けている。オットがなんでもすると言ってくれたおかげでいまだにそれを信じて、堂々と恐れ知らずで立ち向かって行けている。

そして、福井のみぃちゃんが渡してくれたハテナブログ。あたしを生かしてくれる場所があるから、こうして幸せに毎日を過ごせている。鈴木さんには、のぶさんともどもお世話になりっぱなしで、何度も命を救っていただいていることもあり、一生かかっても返しきれそうにない御恩をなんとか少しずつ返そうと必死じゃ。

渡したいもの。

それは、お金やプレゼントではない。

目には見えぬものではあるが、ちゃんと存在しているもの。

それを、これからも文章で表現していこうと思う。

次回から、今回のお話でも何度か話題になっている、音楽バンド一途の特集に入る。

1zu.jp素敵なバンド。とっても不思議な力を感じる三兄妹。皆さんに、あったかい気持ちになっていただける機会をたっぷりお渡ししたいと思う。

お楽しみにの( ^∀^)

 

一途論 1 〜3人の奇跡〜 - ゾンビさっちゃんのラブ全開!



〜ゾンビより愛を込めて〜

 

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本文中でご紹介された「ここにおいで」は、
こちらのCDに収録されています。
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