ゾンビさっちゃんのラブ全開!

もうすぐ70歳になる余命宣告を受けたがんサバイバー。 病室でブログを開設!

 ウラの世界の大きな光

世の中には不思議な話がたくさんあるじゃろう?

あたしは疑り深いけぇ、およその出来事は説明ができると思っとった。じゃが、我がオットにまつわる不思議系は信じざるを得ぬリアルさで目の前に現れる。説明がつかない偶然なのに、オットはこれが当たり前のような顔で受け入れていく。いつの間にかあたしもそれに倣い、その必然を楽しめるようになった。

もし、不思議な話が体質に合わない方は、この記事は読まん方がええけぇの。またいつか心に余裕ができた時や、心が疲れ切った時にでも再度おいでちょうだいね。

つまり、体質が敏感な方は、心の状態がHigh or Lowの極限状態にある時に、不思議な話も受け入れやすくなるんじゃ。あたしがそうじゃったw

そして一旦受け入れると、どハマりしてしまう恐ろしさもある。

 

じゃけ、適度に距離をおいて楽しむスタンスをお勧めする。

 

こんな世界もあるんじゃねぇ〜。

 

不思議な人もおるんじゃねぇ〜。

 

てな感じでな。


さて、始めるぞ。

みなさんはご存知であろうか。


この世の中には、無印の祈祷人がいるということを。

オットのように、土日になると日本各所に赴き、人々の幸せを祈り、国の安寧と発展と、世界の平和を祈り続けることを生業(趣味?)にしていた人のことじゃ。

誰にいうでもなく、心の中に潜めて動き、信念を貫いて継続する。なんの見返りも期待せず、ただただ真剣に手を合わせ、坐するのみ。

え?そんな人いるん?

と思うじゃろ。いたんじゃよ。あたしの横でいつも笑っておったよ。去年亡くなってしもうたが。

ヘトヘトになって帰ってきて、お風呂にも入らず、ソファに座った途端に眠ってしまうその顔は、やり切った充足感でいっぱいで。それを10年以上も続けていて。

ある日、オットは帰ってくるなりあたしに言った。

「見つけたぞ!光を見つけた!!」

あたしはなんのこっちゃわからず。我が家に切れた電灯があったかどうかを想像しながら、ふーん。という感じで対応。

「さちこ。やっと会えたんじゃ。やっと!」

と言いながら、その喜びをなんとか伝えたくて身悶えしているオットにあたしはお茶を淹れて、友達にいただいた月餅を準備した。落ち着かぬ主人を座らせて、あたしも座り、

「で、どこで?何と遭遇したんじゃね?光とは、ユーホーかえ?」

聞く体制になったあたしに、うん。と言ったまま月餅を頬張り、お茶を飲み、ゆっくり飲み込み、まず話し始めたのはその人のことではなく、昔からの友達の出雲の加藤さんのことじゃった。

「セスナの加藤さん。おったじゃろ。覚えとるか?」

「忘れんわ。可愛い娘さんの自慢ばっかしよる大酒飲みの」

そう。お酒の飲み過ぎで肝硬変になり、命まで落としてしまったオットの同級生。セスナに乗せていただく約束でお宅にも何度か遊びに行ったことがある。

 

ちなみに、乗ったことはない。飲酒運転は断固拒否したあたし。

「その加藤が言っていた人に、やっと会えたんじゃ。ほんまに、これが邂逅ってもんじゃで。」

どこで会えたか。

それは九州の、女神を祀る神社で、夜。誰もいないはずの暗い階段の途中だったそうな。

その人の後ろ姿を見た途端、オットは背筋にジュワン!と何かが流れるのを感じたそうで。

オットは、自分から人に声を掛ける方ではなく。自分の声がいつも裏返ってしまっている劣等感と、聞こえにくい発音じゃから相手に何度も聞き返されてしまうことで、話をすること自体、億劫になってたからのう。

それでも声をかけて振り向いて欲しかったくらい、自分の背中からジュワンジュワンと何かが出ていたそう。

「失礼ですが、これから上に?」

振り向いたその人は、震えてかすれたオットの声を気にする様子もなく

「はい。今からです。」

と笑顔で返答。

「そうですか。では、一緒に。一緒に祈りましょう」

とオットは思わず言っていたそうです。その人も、ああ、それは嬉しい、という顔でうなずき

「ぜひ」

と言って階段を登り始めました。ただ黙々と登る間、オットはその人の後ろ姿を追いながらずっと

「もしかして、あなたは出雲の加藤と一緒に動いていた方ではありませんか?」

と尋ねたくて尋ねたくてうずうずしていたそう。

 

でも言わなかったと。

加藤さんが生前オットに伝えていたことは、

「オレが束ねてるチームの一員に、面白い人がおわしてな。立派な髭を蓄えた偉丈夫で、品行方正なのにどこかおっちょこちーのお間抜けさんで、しかし集中するととてつもない力を発揮するムードメーカーが居って、いつかその人をノブに会わせるけんな。ノブに合うはず。酒飲むと昭和のおっさんに戻る、ええー男なんじゃ」

ということじゃった。

結局、会わせてもらう前に加藤さんは逝ってしまった。そのおっちょこちーの名前すら知らなかった。もしかしたら、その人が今目の前にいるかもしれんと思ったら、坂道の苦しさもなんも感じんかったと。

階段を登り切って、てっぺんでの祈りは、いつになく濃厚で、爽やかだったそうな。始まった途端、ふくよかな良い香りが漂い始め、風が吹き始め、雨も降っていないのに顔にミストがかかっているような潤いを感じたと。

 

震えるような感動を覚え、いつもは出ない涙が頬につつと流れたと。

その後二人は連れ立って、居酒屋で飲み明かすことになる。熱い男たちの出会いは、聴いているあたしがちょっと気恥ずかしくなるくらい純粋で、素敵じゃった。

そのお話はまた次回な。

今日も最後まで読んでくれて、皆さん、ありがとござんす( ´ ▽ ` )

〜ゾンビより愛を込めて〜

ウラの世界の大きな光/劇人くまさん


つづく→  この日本を、大いに沸かせましょう

 

読み終えて気になった方、この人の特集はここから始まったぞ〜!↓↓↓

sachiko1375.hatenablog.com

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