ゾンビさっちゃんのラブ全開!

もうすぐ70歳になる余命宣告を受けたがんサバイバー。 病室でブログを開設!

忍法:テレパシーの術 

ちなみに、今私がこうして記事をかけているのは、「PC-Talker」ってソフト。見えなくても文字が打てる。のぶさん。ありがとう。生前、あたしに教えてくれていたのは、こういうことだったのね。

さて、人形劇。前回の続きじゃよ。くまさんから、奈良の幼稚園で人形劇をしてきました。というメッセージと三本の動画。

3回連続公演だったそうで、とても楽しかったとのこと。演目は全て違う出し物で、テーマを担当の先生からいただいての即興劇じゃと。

年長さんには、食べ物を大事にしないと悪いことが起きるという内容。

特に、ご飯をしっかり感謝して食べることで、健康に繋がり、作ってくれた人が超嬉しいという【おむすびころりん】の昔話に掛け合わせてのおはなし。

年長さん。キャーキャー言いながらもゴンちゃんの可愛さに気付いてて、嬉しくてたまらない。身をよじって喜びを表現する感覚って、久しく忘れてるあたし。

おばあさんが大切に握ってくれたおむすび。あたしも食べたくなった(⌒▽⌒)

思い返すと、おむすびというものは、自分のために握ったことがない。オットのために。娘のために。恋人のために。親戚のために。友達のために。自らの手で、心を込めて握る。

それだけで、パワーが入る。

それを食べる人はさらにパワーが入る。

子どもたちは、ネズミになり切って「チューチュー」と可愛い声で参加し、人形劇を盛り上げていた。それを受けてのくまさんは、赤鬼ゴンちゃんを大きく震わせて喜び、燃え、芝居に拍車がかかっていた。三本連続というのに、初っ端からヒートアップして大丈夫かしら。

年中さんは、いただいているお題が「忍者」

ということで、昔話で考えるとおどろおどろしくなる可能性もあるため、くまさんは最初のあたりは子ども達の様子を観察しながら話を進めている。それにしても、反応がすこぶる良い。とにかく、赤鬼ゴンちゃんと子どもたちの会話の応酬がすごいんじゃ。

となれば、これはどうだ?

いける。

じゃあこれは?

と、どんどん子ども達を乗せていく。これは圧巻。一旦席を離れてしまい、収集が付かなくなる子どもたちを、また席に戻す。という特殊な忍法を編み出したり、相手の心に念を送る忍法、テレパシーの術まで開発して、子どもたちに目を瞑らせて静かに実践したりして。

しかも、ご飯を作ってくれているお家の人に向けて、いつもご飯を作ってくれてありがとうという「感謝のテレパシー」を送らせている。

なるほど。これで、家に帰って子どもたちは、ご飯を食べさせてもらえていることに感謝するだろうし、家の人も、ご飯が自動的に出てきているものではなく、これって当たり前ではないということにフォーカスしてもらえたことで、

「ああ私、、心を込めて作ってきて良かった」

と、嬉しい時間が増える。

その場で楽しませるだけではなく、家に帰っても人形劇の効果が続く術。これには脱帽。

年少さんには、猫。皆可愛すぎた。。

猫が普段何を思って、どう行動しているのかを、擬人化してわかりやすくした物語。くまさんが飼っている猫の話題から広がって、猫の生態を真似して、猫の気持ちを考えながら、人間の可愛さにまで発展させ、子どもたちに動物愛、人間愛を伝えていく。

心優しき人に育つようにと祈りを込めて。

どれも本当に面白かった。子どもたちに対してのメッセージ、だけではない、愛の言霊がそこかしこに入っていた。

くまさんの中にある熱い思いというか、伝えたい芯があって、それが子どもたちにビンビン伝わっているのがわかった。

ああ、この子達は優しく強く育っていくな。と思った。

おそらく、これを見ていた先生方も感じたはず。子どもたちを褒めるシーンがあったとき、それを指導している先生の素晴らしさに言及し、先生をも全力で褒めた瞬間があった。その時の先生の嬉しい笑い声が、あたしの胸に迫ってきた。

これはかなり嬉しいはずじゃよ。あたしも看護師としてずっとやってきたが、褒められることなどなかった。自分で自分を慰めるくらいじゃった。外部から来た人に、頑張っている結果を褒められると、そりゃ嬉しいもんじゃ。

先生という職業は、子どもたちの一人ひとりに心を砕いて、教育大の付属であるために全ての行動が研究対象になっているため自由度は低く(もしくは高過ぎて難しい)、しかも毎日が翌日の指導準備で家に帰るのも遅くなり、さらに休日は日々の仕事でできないプラスアルファの仕事をする時間にあてて、遊ぶ暇もなく子どもたちに向き合っている先生たち。

それが教育大学の現状。そこを管理運営している園長、副園長、主任先生。リーダーの立場にいる先生はさらに大変で。

大学病院もそうなんじゃが、一番きついのは、報告義務でな。これが地味に難しい。一つでも間違えたり、疎かにしたりすると、大学側は色めきたって先生への教育を強化していく。

論文の弱点を見つけるのを得意とする人もいて、先生に対し書き直しを要求する場合もあるので、忙しさとストレスは倍増する。

それでも頑張れる精神力はどこからくるのか。

誰に認めてもらうか。それは、子どもたちの笑顔。子どもたちの成長。子どもたちからいただける「先生となら一緒に頑張れるよ」の心のみ。

家族や友達はわかってくれない。同じ立場にはなれないから。

子どもたちは、先生の味方じゃ。そして、保護者も本来は味方でなければならぬ。先生と一緒に成長していくのが親。未熟な人間同士、未熟な子どもたちを大切に育てるには、チーム戦でしかなしえない。

と、こんな風に、年中さんへの人形劇を聴いていて、様々な思いが去来した。

先生に認められている子どもたちであるからこそ。心を全て注ぎ込んでいるクラスであるからこそ、人形劇で存分に盛り上がることができる。

聞くときは聞き、動くときは動き、戻らなければならない時は一瞬で戻れる統率が可能になるんじゃ。

そして、子どもたちは、先生を深く信頼しているからこそ、自由に表現できる。

愛されているとわかっているから、不安なく表現できる。

くまさんは、その瞬間を見逃さず、その雰囲気を作りながら、見事に子どもたちと先生の作る組織をさらに一体化させた。本当に心地よい時間じゃった。子どもたちの元気いいっぱいの声や、大笑いの声、走る音、手裏剣を投げる音、体操する音、全てが素敵で、泣けた。

これが全て即興でできるって、、皆さんは信じられるじゃろうか。

人形劇というものは、普通の劇団の場合は、1年かけて大作を仕込んでいく。そして、1年かけて全国を巡って演じていく。人形は一年ごとに、演目に合わせて作る。

くまさん人形劇は全くスタイルが違う。同じ人形を永遠に使い続けることができるスタイルで、演じる場所、人、空気感、時代背景、リクエスト、その日の気分によって、毎回上演内容が変化する。

レパートリーは「無限」のスタイルになる。イベントを考えている方は、赤鬼ゴンちゃんを呼んであげてくださいな。どんなテーマでもその場を盛り上げて、与えられた時間でキッチリ演じてくれるぞよ。

呼ばれたらどこにでも行く。

そんな劇人くまさんのこと。くどいようじゃがみなさんはご存知ないじゃろう?つまり有名なアーティストでも、プロの資格を持っているわけでもなく、自分が表現したいことを自由に表現し続ける人ってわけじゃ。ウラの世界で密かに表現を続けているオタク劇人。

なぜ、その位置にい続けるのか。なぜ、オモテに出ていくことをせず、ウラの世界で地道にやり続けるのか。そのあたりはまた次回にお伝えしようかの。

今月は、くまさん月間じゃ。みなさん。たっぷりとお楽しみくだされよ

www.kuma3.club

写真:手裏剣を投げる練習からの、一瞬にして席に戻る3秒前。

忍法練習風景

〜ゾンビより愛を込めて〜

つづく→  ウラの世界の大きな光


この人の記事は↓ここから始ま
おるぞ。興味があれば、最初からどうぞじゃ

sachiko1375.hatenablog.com

 

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