ゾンビさっちゃんのラブ全開!

もうすぐ70歳になる余命宣告を受けたがんサバイバー。 病室でブログを開設!

一途論 15 〜 ひとつのあかり 〜

家族の苦しみは、他人にはわからんもんじゃよ。

しかし、一途はわかろうとする。インタビューする方も、される方も、真剣勝負じゃ。聞きづらいことも聞かねばならない。言いにくいことも言わねばならない。相当の覚悟が必要で、一つの歌詞を作るのには何度も何度も苦しい共感の中に入っていく時間があるはずじゃ。

あたしは文を書くことで共感を深めていくタイプじゃから、みっこちゃんの苦悩はよくわかる。

人の思いに入り込んでいくことは、自分の中にはないもんじゃから、想像するしかないわけで、未経験のことをまるで経験したかのように書かねばならない役割を担っているみっこちゃんにとっては、相当厳しい挑戦になる。



しかしこうして、インタビューされたお母さんのことを尊敬し、お母さんの苦悩を追体験して、お母さんの涙を受け止めて、よくぞ書き切ってくれたと思う。

あたしはそういうところに心から感動を覚えるんじゃ。

まずは聴いておくれ。

これはYouTubeでアニメーション付きで聴ける。みっこちゃんの切ない声が泣ける。

www.youtube.com

音源のダウンロードはこちら♪
(画面右上にある下矢印ボタンをクリックしてください)


【ひとつのあかり】


初めての子育ては一生懸命
嬉しくて楽しいけど この息切れ
「赤ちゃんてみんなこうなの?」
「我慢できない私が悪いの?」  

何かが違うと思う毎日は
自閉症という診断で終止符が打たれた
足元は絶望の断崖
押し寄せる不安の波

一人で背負う寸前に
差し伸べられた家族の手
苦労は かけたくないけれど
笑顔で君を抱きあげてくれた
暗闇だった心にひとつのあかり


私が望むこと 願うこと
君にできること できないこと
人一倍 はがゆくて
人一倍 喜びも大きい

君とはリズムが合わない時も
待つ努力に見守る忍耐
厳しいこともあるだろう
泣くこともあるだろう
でも生きる力を渡したい

だから跳ね返さないで
あるがままを受け止めて
もがく自分も認めよう
親と選ばれたからには育てよう
暗闇だった心にひとつのあかり

君は本当によくやってるよ
僕も仕事がちょっと忙しいけど
できることはなんでもするよ
君の泣いた顔は見たくない
笑顔見たくてそばにいるんだ
心から「ありがとう」って言うよ
子どもと君が笑うハーモニー
このメロディーがとっても愛おしい

照らし出された
道しるべ 

私を親にする
道しるべ

照らし出された
家族の絆

君を育て守る
家族の絆

照らし出された
道しるべ

私を親にする 
道しるべ

・・・・・・・・・・



アスペルガーという言葉は、最近ではよく耳にされるかたも多いと思う。

アスペルガー症候群は発達障がいの一つ。社会性・コミュニケーション・想像力・共感性・イメージすることの障がいで、こだわりの強さ、感覚の過敏などを特徴とする、自閉症スペクトラム障がいのうち、知能や言語の遅れがないものをいう。



人は皆、自閉的な部分を多かれ少なかれ持っているのが普通で、程度の差だけが問題。

あたしもこだわりの強い、人に迷惑ばかりかけてきたおババじゃし。皆、何かしら持っておることが前提で話をするぞ。

ご存じない方のためにもう少し紐解くと、アスペルガーの方は、周りからは「変わり者」と思われていても自分自身では無自覚なんじゃ。周りから敬遠される理由がわからないままストレスを抱え、うつ状態、神経衰弱状態、強迫性障がいにつながってしまう場合もある。

相手の立場に立って気持ちを理解したり、場の空気を読むことがなかなできず、周囲から遠ざけられがちになるしんどさがあるということじゃな。

大切なのは、理解してサポートしてくれる人の存在じゃ。本人は無自覚でも、他者から見た場合にアカンと思われる行動を、正直に、柔らかく指摘したり、苦手な部分を親身になって助けてくれる人の存在は、アスペルガーの方にとって大きな力になる。

実は、治療に有効とされる薬は、現時点ではない。ということは、思考や行動パターンを変え、行動を改善すること、これが治療の中心になっていくわけで、途方もない時間がかかるから家族は大変じゃ。

特に、お母さんの深い愛がなくては継続は難しい。



子どもさんが成長してからは、お父さんの出番もたくさんある。

特に、社会の中で生きていくためのソーシャルスキルの習得などが重要で、そのため、例えばこれから就職を目指す人や、既に仕事をしている人のために、それぞれの目標に合った専門のグループケアなどを行っている医療機関などもあるから、それをしっかり調べて、自分の目で確かめて、安心して子どもに提供していかねばならない。

ちなみに、全国のハローワークや、障害者職業センター、発達障害者支援センターなどでは、発達障害の特性に合った職業相談・就職支援を行っておるから、興味ある方は調べてみるといいと思う。

自分の特性をよく理解し、不得手な場面での対処法を身につけることで、「こだわり」や「興味のあることに打ち込む」という面がプラスに働くこともあるから、もちろん希望はあるぞ。

ルールやマニュアルがしっかりしている職種(経理・法務など)、または数字は論理で対応できる職種(プログラマーなど)は、特性にフィットする可能性が高い。自分の得手・不得手なことを見極め、就きたい職業を具体的に探せば見つかる。

おっと。。難しい話になってしまったが、この一途の曲、「ひとつのあかり」が世の中に訴えていることは、非常に大きい。

親の心配は、自分が死んだ後のこと。社会に希望の光があるかどうかと、社会の人々がこの子を受け入れて、社会の中で幸せに暮らしていけるかどうかじゃ。

一途は、この曲をたくさんの人に聴いていただくことにより、問題意識が高まり、国全体の意識改革が行われ、アスペルガーに関する興味を持っていただき、少しでも多くの苦しんでいる人々が救われ、やがて大きな波が生まれ、障がいを取り巻く仕組みが改善され、うまく機能していくことを望んでいる。

ただ、アスペルガーは悲劇ではない。障がいというものは、可哀想なものでもない。そこを理解していただきたい。

もちろん、生き辛いことは間違いない。苦しい度合いは多い。しかし、生きていること。生きる権利があるということ。生きて社会に役に立つ存在でありたいことは同じ。

自分が生まれてこなければ良かったなんて、思う必要は全くない。

どんな障がいを持っていたとしても、それでいい。そのままでいい。一途のお母様がおっしゃっていたように、あなたのスピードでいいんじゃ。

良い機会じゃからもう一度ここに掲載しておこう。

教育講演会2 〜母の愛〜 ありがとう より抜粋




僕は小さい頃から、何をするにも遅くて、不器用で、泣き虫で、、そしてそんな自分を守るために嘘つきで、知ったかぶりで、できるだけ人の目に触れずに生きていたかったとてつもなく内気な少年でした。

保育園の年長組での話です。初めての折り鶴体験をしました。四角いいろがみを何度も何度も先生に教えられた通りに、真っ直ぐに折り、鶴の形に仕上げていきます。

みんなははしゃぎながら、先生の説明通りに折っていきます。僕は、ふた折り目でつまずき、次に進めません。何度折っても、ぴったり角と角が合わないのです。

皆、僕のことなど眼中にありませんし、先生には、見つめられるとドキドキするので、背を向けて折っているものですから、そもそもやり方すらわかりません。誰も教えてくれない状態で、キョロキョロしながら適当に折っている僕。

僕以外の全員がなんとか鶴を折り終えて、それを天高く掲げている様子を見ながら、ため息をついておりました。やっぱり僕には無理だと。

できなかった自分にがっかりして家に帰り、先生にもらった鶴と、途中で終わっているボロボロの鶴を母に見せて、言いました。

「僕、みんなと一緒にできんのや」

母は、鶴を見て、一言。

「できんでもいいんやよ。あなたには、あなたのやり方でいいんだから。これも鶴(先生の折った鶴)これも鶴(僕が折った鶴)。どっちも鶴なのよ。」

「違うよ。こっちはゴミ」

と自分が作った方を取り上げて言うと、母は笑顔で言いました。

「あなたは、あなたのスピードでいいの。ゆっくりやればいい。ゆっくりやって出来なくたっていい。出来なかったけど、お母さんは見えるよ。ほら。ここ。何度も折って、間違えて、また折って、何回も何回も折り曲げて、違うことがわかって、折り続けたってわかるよ。あなたは、きっと、お部屋にいた誰よりも、折り曲げた数は多いの。時間がかかったけど、それだけ頑張ったんだよ。お母さんはね、この鶴は、あなたが頑張った気持ちが入ってるものだからとっても綺麗に見えるよ。だから、ゴミじゃないの。わかった?これは、つる。」

 
それ以来、僕は急ぐことをやめました。みんなに合わせて頑張ることをしなくなりました。自分のペースで勉強すれば、なんとか人並みにまで追いつけることもだんだんわかってきました。そして何よりも、自分が懸命にやったことは、誰かが見ていてくれて、それを褒めてくれる人がいて、その言葉が40歳後半になった今でも覚えているってこと。

 さらに言えば、今でも僕は不器用で、なんでもゆっくりでしか理解できず、好きなこと以外はほぼ苦手です。なのに、こうして明るく楽しく生きていられるのは、あの時の母の言葉があったからです。

 

 

な。くまさんも同じ。あたしも同じ。みんな同じ。人間は皆、同じじゃ。助け合って、支え合って、お互いを認め合って、この社会をみんなで笑顔にしていこう。

皆様。

希望を失う必要はない。

命さえあれば、幸せは必ずある。

一つの灯りはあなた自身じゃ。

あなたが歩いた道が、誰かの道しるべになる。

あなたが転んだ場所の跡を見て、後ろの人が怪我をせずにすむ。

あなたが辛くて泣いた場所を見て、後ろの人が休む場所を作ってくれる。

あなたが分かれ道で悩んで立ち止まった場所に、後ろの人が案内板を作ってくれる。

あなたが生きれば、未来が良くなっていく。変わっていく。社会を明るくする。

そしてあなたが再び地球に降り立つ時、もっと素晴らしい世界になっておるはずじゃ。

パイオニアはしんどいよ。誰もやらんことをやることは、孤独じゃし、不安でいっぱい。それでも、あなたはあなたのまま、自分のスピードで生きればいい。

簡単に死ぬんじゃないぞ。

皆、ゾンビになってしまいられいよ〜!!

 

〜ゾンビより、一途な愛を込めて〜

 

1zu.jp

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