これまでご紹介してもらった歌はどうも静かで優しくて、俺には少し合わんわ。。。
と思われていたあなた。
今日はガラッと雰囲気が変わるぞ。
Like a Dragon
こりゃもう、、すごい歌じゃ。
歌詞を作ったみっこちゃんの言葉の引き出しに脱帽。
しかも、ラップで龍神祝詞(りゅうじんのりと)って!まさかの展開。オットも、これにはのけぞるほど驚いておったw
聴きやすいメロディーにも胸が熱くなるし、どんどん引き込まれていく没入感が気持ちいい。
まずはあたしなりに、冒頭の歌詞の意訳を試みる。
万象の対称は 静と動の融合 無限螺旋に 平等な同胞
右も左も上も下も陰も陽も男も女もなく
表も裏も長も短も有も無も国も人もない
ただあるは差別なき役割のみ
ひゃあああ難しいぞ。
形あるもの全てのもののバランスは、一見すると不釣り合いなもので保たれている。
例えば静かに動かないものと、激しく動くものが混ざり合って均衡を保つ。
永遠に続くかに思われるほどの長い螺旋は、まるで人のDNAのように繋がって、やがて核となり、子々孫々受け継がれて行く。
肌の色も、喋る言葉も、文化も異なる我が仲間たちは皆平等に、この地球に生まれてきた。 その地球に生きるためには平和を保つこと。
左右上下陰陽男女の隔たりをなくし、
表裏長短有無国人の境界もなくし、
全ての事象と全ての心象の差別をせず、
全てを分かち合うと決めた人々の想いと、
その決意を支える全ての人々の務め。
・・・どうじゃろうか。
この歌詞を読み込むと、あたしはみっこちゃんの足元にも及ばないことがわかる。圧倒的な表現力で、平和を願う神の愛を代弁している。
龍神様が、地球に生まれてきた我々の生き方を認めつつも、未来を示唆する内容になっておるわけじゃ。
背筋がピンと伸びる。
そして、自分の道をゆけ。龍の如く。
と続く。まずは自分を認めて進め、ということになる。
これは、もしかすると会社の社長とか、スポーツチームの監督とか、時の首相とか、県知事とか、市区町村の長、組織のリーダーと呼ばれる人のために書かれた歌詞と思われる。
トップとか、リーダーと呼ばれる人々はなかなかしんどいもんでな。
あたしが担当した救急の患者さんに一人、縫製工場の社長さんがおって、今日はその人のお話をしておこう。
社長さんは意識不明で入ってきた。連れ添ってきた泣きじゃくる社員さんに聞くと、自分が運転するフォークリフトに積んであったパレットの束の落下で腹部を強打してしまったと。
自分が許容量を超えて積んでしまったのと、真っ直ぐ積まず、斜めのまま運んでしまったと。いつもはそれで大丈夫だったのに、転がっている何かを踏んだ(何を踏んだのかはわからなかった)ために、微妙にバウンドし、パレットのバランスが崩れ、元に戻そうと急いで操作したら、慌ててしまった。
後ろでそれを見ていた社長さんが、なんとかバランスを安定させようと駆け寄ってきたが、ハンドル操作で落ち着かせようとぐるっと回した瞬間。駆けつけた社長に気づかず、左足に接触。パレットも崩れ、社長さんの脇腹の上に容赦無く落ちた。
骨折と打撲と内臓破裂で非常に厳しい状況で運ばれてきて、命の危険があったもんで、ICUで24時間体制で治療することになった。
しかし、救命救急医と、集中治療医の先生の仲が悪くて、、エライ時に社長さんも運ばれてきたもんじゃと申し訳なく思っておった。
ちなみに、救命救急医が主に診るのは、救急外来としてケガや病気で運び込まれてくる重症患者に対して、初期治療を素早く行って、現状の容態を安定させること。
集中治療医は、とにかく集中治療室に入ってきた重症患者の管理をする。場合によっては、救急外来で救命医が処置した患者を、集中治療室で引継いで、状態を見ながら24時間観察の必要がなくなるまで、管理や処置をする。
うちの病院の場合は、兼務ではなく、それぞれが共にリーダーとして存在しており、なぜだか全く馬が合わんかった。
救命救急医からは、自分が救った命を、集中治療医が粗末に扱うという言い分。
集中治療医からは、丁寧な申し送りをしてくれない、雑な仕事で困るという言い分。
やがて息を吹き返し、意識を取り戻し、全身をしばらく全く動かせない状況の中、その二人のやりとりを見ていた社長さんが、一喝。といっても、言葉は静か。
「先生方。こちらに来てもろてええかいな」
若い先生二人は素直に社長さんの前に。
「今回は、ほんまにありがとうございました。命を助けていただいて、心から嬉しいです。何より、うちの社員が殺人者にならんかったことが一番嬉しいです。先生方のおかげです。」
二人の先生は、いえ、当然のことをしただけです。と、ほっとしたような笑顔で聞いている。
「先生。一つ、自慢さしてもらおうと思って。ええですか?」
二人は顔を見合わせて、なんの自慢なのだろうと興味を持ち一人は椅子に座りました。あたしもなんじゃろうと思って近くに寄ったら、社長さん泣いていて。
「私に怪我をさせてしまった人間は、まだここにおるでしょう?」
あたしが、「はい。ずっと廊下のベンチに座って待っていますよ。呼びましょうか?」と告げると、「まだええです。しばらく後で」と言って、
「ええ男なんですよ。ほんまにええ男でね。誰よりも謙虚で、誰よりも懸命で、誰よりも頼もしいうちのホープなんです。しかし、一つだけ。慌てん坊で。。んんん」
笑おうとすると痛いのか、天井を見上げたまま顔をしかめる社長さん。
本当なら、喋らせてはいけない状態だが、二人の先生はしゃべりを止めるつもりがないようで、じっと聞いている。これは社員さんにも聞かせないとあかん気がして、
私は静かに廊下に出て、社長さんの意識が戻ったことを社員さんに告げ、静かに入っていただくようにして、タイミングを見て中に入れようと、社長さんに見えない位置で待っていただくことにした。声が聞こえる場所で。
「先生方のやりとりを聞いていて、思い出しました。うちの社員のええところを。実のところ私は、社員の悪いところばかりをずっと注意してきましてね。ええところは無視。あかんところをちっちゃいところまで探し当てて、だからお前はミスばかりなんやと雷ですわ。そやからこうやってバチが当たっとるんかもしれません。」
一人の先生が、そんなことはないと思いますよ、、と小さな声。それをスルーして社長さんは続ける。
「私は、慌てん坊の彼にも相当な雷を落としてきました。しかし、彼はいつも素直に、自分の悪いところを直そうとしました。それでもダメで。で、ある日、彼がパートのおばちゃんに頼み事をしていることを知ったんです。社長に言われたことをうまくできそうになかったら、それに気づいた時は、遠慮なく僕に教えてくださいと、言っていたと。
そのおばちゃんは、私の親戚ですので、そういう話はすぐに私の耳に入ってきます。彼はそこまでして、恥を忍んで頼み、失敗を繰り返さないようにしようとしとったんですな。
つまりは、私の話を真剣に聞いていてくれたことが分かったんです。
そんな社員を、誰が嫌いますか?もう、うちの社員のアイドルですわ。なくてはならん存在です。しかし、私がこんな風になってしまって、彼は相当参っているでしょう。もしこのまま私が死んでしもうたら、彼の心の傷は一生癒えることはないでしょう。
先生方は、私だけでなく、事故を起こしてしもうた彼の人生をも救ってくださったということです。彼には、去年子どもができまして、お父ちゃんですわ。毎日懸命に働かなにゃおえんので、残業も頑張って疲れておった。
そんなおり、早く子どもの顔を見たくて、早く仕事を終えて帰りたくて、ついつい許容量を超えて運んでしもうた。そういうことだっただけのこと。あいつはなんも悪くはないわけです。」
社員さんの嗚咽が漏れ始めました。あたしはすぐにそこに行って、廊下に連れ戻そうと思いましたが、壁に寄り掛かり、そのまま座り込んで顔を覆って泣いている男の姿が愛おしくて哀しくて、あたしの足がその場で固まってしもうた。
「ですので先生。私が見るところ、お二人には、とてもええところがある。悪いところももちろんあるでしょう。しかし、それはお互い様です。人間ですから。お互いの仕事を認めあって、助け合ってこそ、患者の命が守れるんじゃありませんかのう?
コミュニケーションができないなら、工夫すればええじゃろし、相手のことがどうしても理解できないなら、プロとして患者を救うことだけに集中してもええじゃろう。
それでも、相手には、どんな人間でも、必ずええとこがあるもんです。それを見つけて、それを認めることで、それだけで心が強くなるもんです。
心が弱いと、人のアラが見えるし、余裕が無くなって、人を責め始めてしまう。自分の責任を棚に上げて、人のせいにして逃げようとするもんじゃ。先生方は、そんな人とは違うと思います。
私は、恥ずかしながら、業績が悪いのは全て社員のせいにしておった最低の社長でした。それをやめてからです。全てがうまく回り始めたのは。」
ようやく見えてきた。
この社長さんは、二人の若い医師に伝えたいんじゃ。人としての正しい生き方を。
「そのきっかけを作ってくれたのが、そこで泣いとる多田くんです。」
多田さんはもう耐えきれず、立ち上がって、社長さんの元へ。
「ごめんなさい。ごめんなさい。社長、ごめんなさいいいいい(涙)(涙)(涙)」
社長の横で大泣きしている大人の背中が可愛らしくていじらしくて。あたしは何度も抱きしめてしまいたい衝動に駆られたが、耐えた。
「先生。多田くんがある日の朝礼で、言いたいことがあるなら言え、といった私に堂々を言ったんですよ。」
先生たちはまた、社長の言葉に耳を傾けた。多田さんの泣き声も小康状態に。
『社長は偉いです!』
「とな。私は。何を偉そうに。と思ったわけです。こいつに社長の何がわかるんじゃ、と思ったのが正直なところでした。しかし、多田君は、目をキラキラさせて言い切った。」
『社長は事務所の掃除を毎日してくれています!朝一番にやってくださっているのを僕は見ました!工場の端々まで、いつも綺麗な空間で仕事ができます!ありがとうございます!』
「私にとっては、20年以上も続けてきたことですから、当たり前のことでしたが、たまたま出社を早くした多田くんがそれを目撃して、朝礼で暴露したわけです。それからです。社員の顔が変わったのです。うるさいだけの社長への態度ではなくなりました。尊敬すら感じるようになったのです。
そうなると不思議で、私自身も、みんなのええところを探し始めました。そして朝礼で気づいたことを言うようになったんです。社員のええところを自分が感じたままを伝え始めたんです。それに慣れてきたら、普段から言えるようになっていったわけです。それだけで、仕事は増え始め、順調に流れ始め、月の目標に対して達成率が2倍になった。。」
そこで突然しんどそうに長いため息をついた社長さん。苦しそうに大きく呼吸をし始めた。瞬間的に座っていた先生が立ち上がり、もう一人の先生も同時にキビキビ動き始めたんじゃ。話は中断し、先生方の連携が良い感じで作用し、処置が終わり、しばらくして状態がまた安定した。
「大丈夫ですか?苦しくないですか?」
「酸素飽和度、96。安定しました。」
「よし」
「ありがとうございます」
「こちらこそ。」
二人の先生の患者を思う気持ちが一つになっておった。それを見て社長さんはふっと和らいだ顔をしてまた続けた。
「先生。私はね。ここにいる多田くんのおかげで、会社ごと救われたわけです。人のええとこを見つけて、それをちゃんと伝えてくれたこの男のおかげで、今があるわけです。
今回のことも、大きな気づきがありました。私は、一度死んだもんやと思います。それでも先生方に助けていただいた。命をいただいたわけです。
それを今度は、お返しせにゃならん、思うとるわけです。多田くんは悪くないんです。環境を整えてなかった私が悪かった。それと、私がよく確認せず飛び出したのが悪かった。今回のことで、工場の安全確保と確認と声出しをさらに強化することができるし、社長不在の切り盛りをみなに頼めるし、それによって人の成長も見込めます。ええこと尽くめということです。ありがたい。」
先生方の表情は柔らかく、凛としていて、格好良くなっていた。うなずいて笑顔すら見せる二人が眩しかった。
この一喝が効いて、二人の仲は劇的によくなったのは言うまでもない。お互いのことを認めた瞬間に、二人の天才医師は親友に早変わりじゃった。
前置きが長くなったが、聴いてくれ
【Like a Dragon】
万象の対称は 静と動の融合 無限螺旋に 平等な同胞
右も左も上も下も陰も陽も男も女もなく
表も裏も長も短も有も無も国も人もない
ただあるは差別なき役割のみ己(おの)が信じる道を往け
宿命(さだめ)を背に乗せ空を泳げ
頂上挑めし 生き様刻め
雷鳴惑わず芯を衝け
晦冥(かいめい)超えて想いを見極めよ
前へ前へ前へ突き進め 己が智慧を握り締め龍の如き大太鼓の心音を鳴り響かせよ
世界の果てまでも 天の扉を開け
Like a Dragon広き荒れ野に咲く花一輪 それが己が求むる愛ならば
満身創痍もためらうものか 困難も渾身で立ち向かえ
鋼の決意 高波をも蹴散らす 前へ前へ前へ突き進め
悲しみは風で振り払い
龍の如き地鳴りの咆哮で打ち震わせよ
宇宙の果てまでも 天の扉を開け
Like a Dragon~龍神祝詞~
高天原に坐し坐して天と地に 御働きを現し給ふ龍王は
大宇宙根源の御祖の神にして 一切を産み一切を育て
万物を御支配あらせ給ふ王神なれば
一二三四五六七八九十の十種の御宝を
己がすがたと変じ給ひて自在自由に 天界地界人界を治め給ふ龍王神なるを
尊み敬ひて真の六根一筋に 御仕え申すことの由を受引き給ひて
愚かなる心の数々を戒め給ひて 一切衆生の罪穢の衣を脱ぎ去らしめ給ひて
万物の病災をも立所に祓ひ清め給ひ 万世界も御祖のもとに治めせしめ給へと
祈願奉ることの由をきこしめして 六根の内に念じ申す大願を
成就なさしめ給へと恐み恐み白す人を愛し 友を愛し 家族を愛し そしてあなたを愛す
落とされても這い上がれ 潰されても突き破れ
塞がれても空を見ろ 思い切り泣いてもいい泣き笑え 泣き笑え 泣き笑え Like a Dragon
圧巻じゃろう?これを聴くだけで、ええことが起きるぞ。龍神祝詞とはすごい祝詞でのう。これを耳から体に入れるだけで、すんごいパワーが入る。お友達にも紹介してやってくれい。
こんな歌は世の中にこれだけじゃろうと思う。ご存知の方はほとんどいないじゃろうから、ここでご紹介できて良かった。
一途ライブで聴いたことがある人は、忘れられない衝撃を受けたはずじゃ。
社長という職業は、誰よりも傷ついてしんどい思いをしているもんでな。社員を食べさせていくために苦心して、社員の幸せを約束しなければならん立場にずっと置かれて、経営判断については、誰も助けてくれん場所で決断し、応援もなく孤独に戦わねばならん時もある。
失敗したら後がない時に、決めるのは社長。
怖いと思う。
それでも、前に進まなければならない時、人を信じ、愛をもって、泣きながらでも笑って勝負をかけていく。
その精神力の支えになるのは何か。
それはやはり、大切に思っている存在じゃ。
大怪我した社長さんにとっては、多田さんに認められ、みんなの前で褒められた経験がきっかけになった。
皆さんも仲の悪い人、嫌いな人、おるじゃろう?
一度試してみるとええぞ。
そんな人にも、必ず、ええところはある。
そんな人にも、大切にしている存在がある。
そんな人にも、愛のかけらは必ず残っておる。
それを引き出すには、まず自分から龍玉を掴みにいかねばのう(´∀`)
〜ゾンビより、一途な愛を込めて〜